「機能型組織」「プロジェクト型組織」「マトリックス型組織」の意味とは?仕事に役立つビジネス用語
ビジネスで『組織』を表す言葉に「機能型組織」「プロジェクト型組織」「マトリックス型組織」があります。プロジェクト単位の組織なのか?部門(部署)単位の組織なのか?それぞれの組織形態の違いがわかりますか?
組織の変化に柔軟に対応できるよう、各組織のメリット・デメリットを踏まえまとめました。
【目次】「機能型組織」「プロジェクト型組織」「マトリックス型組織」
仕事に役立つ【ビジネス用語集】
◆ 「機能型組織」の意味とは?
機能型組織《function-oriented organization》
組織のもつ機能を部門別に分類し、各プロジェクトに対して、それぞれの部門から適切な人材を割り当て、プロジェクトを実施する。「機能型組織」はプロジェクトのために特別なグループを割り当てるわけではないため、プロジェクトそれぞれの独立性が弱いが、各々の部門で専門性の高い人材を育成することが容易である。
(Weblio辞書 より)
考察:機能型組織について
経営配下の営業・システム・支援など部門(部署)ごとに分ける組織体系、プロジェクト組織と対照的な組織
機能型組織のメリット・デメリット
メリット:部門内でのスキル向上、密なコミュニケーションをとりやすい。各部門(部署)ごとに明確な上司(マネージャー)がいる。
デメリット:プロジェクトにおける担当責任が曖昧になりやすい。マネージャーの権限が低い。人員調整や情報共有に時間がかかりやすい。
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◆ 「プロジェクト型組織」の意味とは?
プロジェクト型組織《project organization》
特定のプロジェクト専門のチームを作り、各々のプロジェクトで独立して事業が動かされる。この「プロジェクト型組織」ではプロジェクト内のマネジメントはプロジェクトマネージャーが責任を持って行う。各プロジェクトメンバーは定まったポジションはなく、プロジェクトが終了すれば別のプロジェクトに所属する。
(kotobank より)
プロジェクトチーム《project team》
企業活動などで、特別な目的のために編成されたチーム。タスク・フォース。
(大辞林 より)
※タスク・フォース=対策本部、特別作業班、プロジェクトチーム
考察:プロジェクト型組織について
プロジェクトごとに設定される期限のある組織、機能型組織と対照的な組織
プロジェクト型組織のメリット・デメリット
メリット:必要なスキルを有する人員を関係部署より調達しやすい。担当ごとに目的と責任が明確になり、メンバー間に一体感が生まれやすい。プロジェクトのマネジメントは専属のプロジェクトマネジャー(プロジェクトリーダーと呼ぶ場合も)が担当するため、顧客からの要望やイレギュラーに迅速かつ柔軟に対応しやすい。プロジェクトマネジャーの権限は強い。
デメリット:個々のプロジェクトで管理を行うため経験蓄積されたナレッジの共有が行いずらい場合も。他プロジェクトメンバーとのコミュニケーションが少なくなりやすいなど。
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◆ 「マトリックス型組織」の意味とは?
マトリックス組織《matrix organization》
一般の組織が機能別、事業別、地域別などの1つの基準で編成されるのに対し、2つの基準を組み合わせて編成した組織のこと。例えば、事業別に編成された組織で各事業部が全国展開しているとき、それぞれの事業部が支店を出すと非効率になるし、1つの地域内で一貫した動きが取れない。そこで、それぞれの事業部に属する担当者を、同時に1人の支店長の指揮下にも置き、労務管理等のコストを低減し地域で統一的な活動ができるようにする。この場合、支店と事業部など、縦軸と横軸の指示命令系統ができることから、数学用語で「マトリックス(行列)」になぞらえてマトリックス組織とよばれる。
(kotobank より)
網の目型の組織形態で、従来の職能別組織にそれら各機能を横断するプロジェクトまたは製品別事業などを交差させたもの。
構成員が自己の専門とする職能部門と特定の事業を遂行する部門の両方に所属する組織であり、情報の流通が大きくなる一方、各組織構成員が複数の上司から指示を受けるワンマン・ツーボスシステムのため、命令の一元化の原則に反し、組織が混乱することがある。
(ウィキペディア より)
考察:マトリックス型組織について
機能型組織とプロジェクト型組織の特徴を併せ持った組織
マトリックス型組織のメリット・デメリット
メリット:機能型組織とプロジェクト型組織の特徴を有する。
デメリット:組織で働くメンバーは、プロジェクトの管理者「プロジェクト・マネジャー」と所属する部門(部署)の上司「ライン・マネジャー」が存在し、組織として複雑になりやすい。
また、マトリクス型の組織は、プロジェクトごとの「プロジェクト・マネジャー」の形態によって以下3つのタイプに分けられる。
ウィーク(弱い)・マトリクス型組織
明確な「プロジェクト・マネジャー」をたてないマトリクス型の組織。
プロジェクトに参加するメンバー内でリソースの調整などを適宜果たす必要がある。指示系統がうやむやになり工数ばかりかかってしまうこともある。
バランス・マトリクス型組織
プロジェクトに参加するメンバーの中から「プロジェクト・マネジャー」をたてるマトリクス型の組織。
「プロジェクト・マネジャー」と、部門の「ライン・マネジャー」を兼任する人なども出てくる。プロジェクトメンバーは、上司が「プロジェクトではプロジェクト・マネジャー」と「部門(部署)ではライン・マネジャー」の2人になり、指示系統に混乱することもある。
ストロング(強い)・マトリクス型組織
プロジェクトにプロジェクト・マネジメントを専門で行っているメンバーを「プロジェクト・マネジャー」として配置するマトリクス型の組織。
「プロジェクト・マネジャー」は、リソース管理などについて他部門の「ライン・マネジャー」よりも強い権限を持つ。各プロジェクトのマネジメントは「プロジェクトマネジメント」部門と認識でき指示系統がはっきりしやすい。
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