いろはかるた一覧(江戸・京都・大阪 編)
「いろはにほへとちりぬるを…」あれっ続きはどうでしたっけ?
ということで、「いろはかるた」についてまとめてみました。「いろはかるた」は調べてみますと、江戸・京都・大阪など地方によっても内容が異なります。文化的な違いも垣間見えてくるかもしれません。
◆ 「いろはかるた(いろはがるた)」とは
◆ 「いろはかるた」一覧(江戸・京都・大阪 編)
◆ 「いろは歌」とは
◆ 「英語版 いろは歌」があるそうです
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◆ 「いろはかるた(いろはがるた)」とは
いろはかるた(いろはがるた)は、江戸時代後期に始まったといわれるカルタの一種。いろは四七文字に「京」の字を加えた四八字を頭にしてことわざの内容を絵解きした絵札の、計九六枚を一組として遊具にしたもの。主に子供が正月に遊ぶ。
カルタについて
カルタとは、もともと南蛮文化の一つとして渡来したカード遊びのこと。
多く賭事にも使われ、江戸時代にはしばしば禁制となった。
カルタの語源について
「カルタ」という言葉は、英語の「card」にあたる、ポルトガル語の「carta」に由来する。漢字では「歌留多」「骨牌」などと書く。
いろはかるたは変化している
「いろはかるた」は月日とともに、一部の札の内容が、差し替えられているものもある。
江戸いろはかるたの場合では、
表現が難解あるいは死語となっている(「月夜に釜を抜く」→「月とすっぽん」、「総領の甚六」→「損して得取れ」など、「芋の煮えたもご存じない」「子は三界の首かせ」も同様に差し替え対象となっている)
下品な表現が含まれる(「屁をひって尻すぼめる」→「下手の長談義」[上方より流用])、差別的ニュアンスがあるなどが差し替えの理由として挙げられる。
「良薬は口に苦し」はもともとは慣用仮名遣いの「れうやく」、「れ」の札だったが(字音仮名遣いでは「りやうやく」)、現代仮名遣いの「りょうやく」、「り」の札に配置変更され、元の「り」の札、「律義者の子だくさん」が不採用となったこともある。
こういった時代に合わせた変化については賛否両論となっている。
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◆ いろはかるた一覧(江戸・京都・大阪 編)
- 江戸
- 京都
- 大阪(名古屋)
- い
- 犬も歩けば棒に当たる
- 一寸先は闇
- 一を聞いて十を知る
- ろ
- 論より証拠
- 論語読みの論語知らず
- 論語読みの論語知らず、
六十の三つ子
- は
- 花より団子
- 針の穴から天を覗く
- 花より団子
- に
- 憎まれっ子世に憚(はば)る
- 二階から目薬
- 憎まれっ子頭堅し、
憎まれっ子神直し
- ほ
- 骨折り損のくたびれ儲け
- 仏の顔も三度
- 惚れたが因果
- へ
- 屁(へ)をひって
尻窄(しりすぼ)める - 下手の長談義
- 下手の長談義
- と
- 年寄りの冷や水
- 豆腐に鎹(かすがい)
- 遠くの一家(いっけ)より
近くの隣
- 江戸
- 京都
- 大阪(名古屋)
- ち
- 塵も積もれば山となる
- 地獄(ぢごく)の沙汰も金次第
- 地獄(ぢごく)の沙汰も金次第
- り
- 律義者の子沢山
- 綸言(りんげん)汗のごとし
- 綸言(りんげん)汗のごとし
- ぬ
- 盗人(ぬすびと)の昼寝
- 糠(ぬか)に釘
- 盗人(ぬすびと)の昼寝
- る
- 瑠璃(るり)も玻璃(はり)も照らせば光る
- 類をもって集まる
- 類をもって集まる
- を
- 老いては子に従え
- 鬼も十八
- 鬼の女房に鬼神
- 江戸
- 京都
- 大阪(名古屋)
- わ
- 破(わ)れ鍋に綴(と)じ蓋
- 笑う門には福来る
- 若い時は二度ない
- か
- かったいの瘡(かさ)うらみ
- 蛙の面に水
- 陰裏の豆もはじけ時
- よ
- 葦(よし)の髄(ずい)から
天井覗く - 夜目遠目(とめとおめ)
笠のうち - よこ槌で庭はく
- た
- 旅は道連れ世は情け
- 立て板に水
- 大食(だいじき)上戸の
餅食らい
- れ
- 良薬(れうやく)は口に苦し
- 連木(れんぎ)で腹切る
- 連木(れんぎ)で腹切る
- そ
- 総領(そうりょう)の甚六
- 袖すり合うも他生の縁
- 袖すり合うも他生の縁
- 江戸
- 京都
- 大阪(名古屋)
- つ
- 月とすっぽん、
月夜に釜を抜かれる - 月夜に釜を抜かれる
- 爪に火をともす
- ね
- 念には念を入れよ
- 猫に小判
- 寝耳に水
- な
- 泣きっ面に蜂
- 済(な)す時の閻魔顔
- 習わぬ経は読めぬ
- ら
- 楽あれば苦あり
- 来年の事を言えば鬼が笑う
- 楽して楽知らず
- む
- 無理が通れば道理が引っ込む
- 昔とった杵柄、
馬(むま)の耳に風 - 無芸大食
- 江戸
- 京都
- 大阪(名古屋)
- う
- 嘘から出た実(まこと)
- 氏(うじ)より育ち
- 牛を馬にする
- ゐ
- 芋の煮えたも御存知ない
- 鰯の頭も信心から
- 炒豆(いりまめ)に花が咲く
- の
- 喉元過ぎれば熱さを忘れる
- 鑿(のみ)と言えば槌(つち)
- 野良の節句働き
- お
- 鬼に金棒
- 負うた子に教えられて
浅瀬を渡る - 陰陽師身の上知らず
- く
- 臭いものに蓋をする
- 臭い物に蝿がたかる
- 果報(くゎはう)は寝て待て
- や
- 安物買いの銭失い
- 闇夜に鉄砲
- 闇に鉄砲
- ま
- 負けるが勝ち
- 蒔かぬ種は生えぬ
- 待てば甘露(かんろ)の
日和あり
- 江戸
- 京都
- 大阪(名古屋)
- け
- 芸は身を助ける
- 下駄と焼き味噌
- 下戸の建てた蔵はない
- ふ
- 文(ふみ)はやりたし
書く手は持たぬ - 武士は食わねど高楊枝
- 武士は食わねど高楊枝
- こ
- 子は三界の首っ枷
- これに懲りよ
道才坊(どうさいぼう) - 志は松の葉
- え
- 得手(えて)に帆を揚げ
- 縁と月日、
縁の下の力持ち - 閻魔の色事
- て
- 亭主の好きな
赤烏帽子(あかえぼうし) - 寺から里へ
- 天道人殺さず
- 江戸
- 京都
- 大阪(名古屋)
- あ
- 頭隠して尻隠さず
- 足元から鳥が立つ
- 阿呆につける薬はない
- さ
- 三遍回って煙草にしょ
- 竿の先に鈴
- 触らぬ神に祟りなし
- き
- 聞いて極楽見て地獄
- 鬼神に横道なし、
義理と褌(ふんどし)は
欠かされぬ - 義理と褌(ふんどし)
- ゆ
- 油断大敵
- 幽霊の浜風
- 油断大敵
- め
- 目の上の瘤(こぶ)
- 盲(めくら)の垣覗き
- 目の上の瘤(こぶ)
- み
- 身から出た錆
- 身は身で通る裸ん坊
- 蓑売りの古蓑、
身うちが古み
- し
- 知らぬが仏
- しわん坊の柿の種
- 尻(しり)食らえ観音
- 江戸
- 京都
- 大阪(名古屋)
- ゑ
- 縁は異なもの味なもの
- 縁の下の舞、
縁と月日 - 縁の下の力持ち
- ひ
- 貧乏暇なし
- 瓢箪(ひょうたん)から
駒が出る - 貧相の重ね食い
- も
- 門前の小僧習わぬ経を読む
- 餅は餅屋
- 桃栗三年柿八年
- せ
- 急いては事を仕損じる、
背に腹は代えられぬ - せんちで饅頭、
梅壇(せんだん)は
双葉より芳ばし - 背戸(せと)の馬も
相口(あいくち)
- す
- 粋(すい)は身を食う
- 雀百まで踊り忘れぬ
- 墨に染まれば黒くなる
- 京
- 京の夢大阪の夢
- 京に田舎あり
- (なし)
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◆ 「いろは歌」とは
平安中期に作られた、四七字の仮名をすべて用いる七五調の手習い歌。
涅槃経(ねはんきょう)にある「諸行無常(しょぎょうむじょう)、是生滅法(ぜしょうめっぽう)、生滅滅已(しょうめつめつい)、寂滅為楽(じゃくめついらく)」を意訳したものとされる。
※ 弘法大師(空海)作という説もあったが、後に否定された。
「いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす」
「色は匂へど 散りぬるを 我が世 誰ぞ常ならむ(ん) 有為の奥山 今日(けふ)越えて 浅き夢見じ 酔ひもせず」
「日本語百科」より
◆ 「変種」とは
古くから「いろは仮名47文字」として知られており、「ゑひもせす」の末尾に「ん」は付けないのが正式である。
しかし、現代には「ん」という仮名があるため「すべての仮名を使って」という要請を満たさなくなっており、便宜上つける場合がある。
末尾に「京」を加える場合もある。これをいろは順という。
いろはかるたの最後の諺が「京の夢大坂の夢」となっていることからもわかるように、むしろそちらの方が伝統的である。
◆ 「英語版 いろは歌」があるそうです
英語版 いろは歌は、アルファベットのAからZまでを用いた、一文になります。
内容は、かなりエキセントリックですね。
The five boxing wizards jump quickly.
5人のボクシングの魔術師がすばやくジャンプする。
Mr.Jock, TV quiz Ph.D., bags few lynx.
テレビのクイズ博士ジョック氏は山猫をほとんど袋に入れない。
Aquick brown fox jumps over the lazy dog.
機敏な茶色い狐が、のろまな犬を飛び越える。
Quick wafting zephyrs vex bold jim.
さやさやとそよぐそよ風が、大胆なジムを苛立たせる。
Waltz nymph, for quick jigs vex Bud.
ワルツになさい、乙女よ、速いジグだとバドが苛立つから。
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《参考》
「日本語百科」「ウィキペディア」より
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